夕暮れ横断歩道

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OLYMPUS E-M5 & M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0



撮影日時 2012年11月24日 15時42分22秒
シャッタースピード 1/4000
絞り F2.0
撮影モード 絞り優先AE
露出補正値 -2.3
感度 ISO200
焦点距離 12.0mm(35mm換算24.0mm)
測光方式 多分割評価測光
記録方式 RAW
現像処理 SILKYPIX Developer Studio Pro
WEB最適化処理 Photoshop CS5


夕暮れ時、心なしか横断歩道を渡る人々もどこか早足に見える。




今日のカットで使用したレンズの評判がネット上ではイマイチらしい。
評価している人は評価しているようだけど、やはりわかりづらいレンズだからかな~…
私は大好きなのだけど…

高感度ノイズが少しは一段落してきたのかな~…と思っていたら、どうやらレンズ界隈で似たような傾向が出ているようで、解像力至上主義のような評価がアチラコチラで目に付く。

でもな~…レンズって解像力あればいいってもんでもないしな~…

MZDの12mmがどのくらいの解像力があるのか知らない(あまり興味ないので…)けど、解像感は性能要求の厳しいMZDレンズの中でもかなりある方だと思う。
ただ、同じMZDの75mmとか、45mmのように誰が見てもきっちりわかるような解像感はないかもしれない。
原因の一つはその階調特性にあると思う。
これは45mmと対比した時だけど、45mmに比べると12mmは明らかに階調がなだらかに再現される。
いわゆる「ネムイ(´・ωゞ)」…じゃなくって「眠い画像」というヤツ。(笑)
眠いと往々にして解像力が同じでも解像感は落ちる傾向にあるので、並べてみると「12mmたいしたこと無いじゃん…」ってことになるのかも…

でもですね…この階調特性のおかげでモノクロに仕上げるととってもいいのですよ…

昔、私の好きだった自称写真機家のサンダー平山さん(故人)は「モノクロに向くレンズは発色が悪いとけなしているのではない、階調性が良いという褒め言葉だ!」と主張されてましたが、このレンズ使うとそれがよくわかる。
コントラスト高めでキッチリクッキリ写るレンズが好まれる昨今にあって、こういうレンズを出してくれたオリンパスには感謝したいくらい。
このレンズ使い始めた頃はまだ広角レンズの扱いがヘタッピだったのでちょっと戸惑ったりしたのですが、今ではすっかりノクトン35mmと並んで手放せないレンズになってます。

あ、ちなみに、75mmは階調なだらかなのに解像感ハンパないですが、あれはちょっと異常…(笑)
あれを基準にしちゃったら世に出回るほとんどのレンズはダメレンズになってしまう…

そういえば、ノクトン35mmも似た傾向。
解像感カリッカリで押してくるようなレンズではない。
よく見るとすごくよく解像しているのだけど、階調なだらかだからあまりそうは感じない。
そして、このレンズもまたモノクロがいいのです。
フィルムとの相性もバツグン!
トライX使ってカラースコパーとノクトン撮り比べるとその差はよくわかる。

とにかく12mmは良いレンズなので、多くの人に使ってほしいな~…
そして、今度出る17mmはどうやらこの12mmに描写傾向が近いらしい(若干コントラスト強めらしいけど…)ということで、こちらもやっぱり理解されづらいレンズになってしまうのだろうか…

ノイズもそうだけど、あんまりカタログスペックにばかり踊らされていると楽しくないと思うのだけどなぁ…

by ki_ex | 2012-11-27 00:03 | スナップ | Comments(0)