皮肉

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RICOH GR



撮影日時 2015年09月18日 12時52分47秒
シャッタースピード 1/200
絞り F3.5
撮影モード 絞り優先AE
露出補正値 -1.0
感度 ISO100
焦点距離 18.3mm(35mm換算27.9mm)
測光方式 多分割評価測光
記録方式 RAW
現像ソフト SILKYPIX Developer Studio Pro
最終仕上げ Photoshop CS5


立ち入りは許可されながら、居住はまだ制限されている区域。
ふと目をやると彼岸花に止まる蝶が奇異に思え車を停める。
その蝶は素人目にもやけに大きく、胴体はまるまる太り、人間である私に全く警戒心を見せること無く、羽ばたく風を感じるくらい私のすぐそばを通り過ぎ、ゆうゆうと彼岸花の蜜を吸う。

チェルノブイリでは立ち入りが厳しく制限された地区が、人間がいなくなったために野生の楽園と化していると聞く。
自然界の動植物にとって、人間が害悪であった事を証明するかのように…
何たる皮肉。

まるで、大自然が奢れる人間たちを嘲笑っているかのようだ。


こういうことを書くと「放射能の影響で!!」とか騒ぎ立てる迷惑な人がいるので一応釘を差しておきますが、おそらくそんなんではないと思います。
まあ、私は生物学者ではないので、断言はできませんが、少なくとも見る限り奇形とかではなく、単純に天敵であった人間がいなくなったためにまるまる太っただけかと…

放射線の生物に与える影響は、過小に評価する人も、過大に評価する人も、それぞれにそれぞれの利権や思惑が入り込んでいて、何を信用したらいいかわからない状況ですが、そうした科学的検証を一つ一つ拾い集めて公正な立場で評価した、信頼できる科学者さんの出した結論は、少なくとも現在立ち入りが許可されている範囲であれば、さほど大きな影響はないとのことです。
但し、全く影響がないわけではないので、この場所で生活するには注意が必要ですし、可能であればこうした場所は避けて生活するのが望ましいのでしょうが、様々な事情でそれができない人もいますので、そのあたりは個人個人のリスク判断に任せるしかないでしょう。

中には「避難しないなんておかしい!」とか、「故郷を捨てるのか!」とか、不毛な罵り合いも散見しますが、そこはお互い大人なんだから、それぞれの判断を尊重し合いましょうよ…
何も知らない子供を崩壊した原子炉建屋まで連れて行くなんていうファンキーな親がいたら、実力行使で止めるべきだと思いますが、法で定められた範囲内であればせいぜい「気を付けてね…」くらいに留めるべきと感じます。

当然、法が全てとも思いませんが…

by ki_ex | 2015-09-21 01:27 | 動物 | Comments(0)