天馬

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OLYMPUS E-3 & ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F4.0



シャッタースピード 1/200
絞り F8.0
撮影モード 絞り優先
露出補正値 -0.3EV
感度 ISO100
焦点距離 7mm(35mm換算14mm)
測光方式 評価測光
記録方式 RAW
現像処理 SILKYPIX Developer Studio 3.0
WEB最適化処理 Photoshop Elements 6.0


予想以上に空間周波数が高かったようで、圧縮率上げざるをえなくて、ちょっと空にトーンジャンプが…
非圧縮の絵はきれいに階調出ていたのですが…
他の絵にすればよかったかな…

それと、7-14、やっぱり使いこなしはかなり難しいです。
それだけに使いこなせたらかなり楽しめそう…
とりあえず、ハレーション対策は必須となりそうなので、何か考えなければ…

今日は幸い好天に恵まれ、早速E-3を持ち出して撮影に出かけました。
ということで、今日はE-3を使ってみた感想などを…

まず、このE-3、これまでのオリンパスのカメラとはハッキリと個性の異なるカメラで、コンセプト的にはキヤノンとニコンを足して2で割った感じ…というとわかりやすいでしょうか…
カメラ自体の基礎体力は抜群で、まだまだ未熟な点も残りますが、充分に2強と戦えるだけの実力は備えていると思います。
前評判、そして、今流れている巷での評判どおり、本当に優れたカメラです。

ただ、使っていて感じるのは、「外に持ち出すカメラ」というコンセプトだけは一貫しているようで、いうなればE-410がお散歩に持ち出すカメラであれば、E-3は本格的な旅、あるいは冒険に持ち出すカメラ…という違いでしょうか…
そんな印象を受けました。

ボディの剛性感はさすがに申し分なく、とても頼りがいのある印象です。
ただ、ニコンのような「かっちり、きっちり」感とはちょっと違う感触でしょうか…
シャッターの動作もしっかり動いてはいるように感じるのですが、どこかしなやかというか、ニコンのカメラのような「正確無比にきっちり動いている」というよりは、どこかに柔軟性を残しているような印象を受けます。
いわば、ニコンが骨太な力強さなら、E-3は筋肉質な力強さ…といったところでしょうか。
ちなみに、キヤノンのような「スピード命」的な感触とは明確に異なっているようです。

AFについては、確かに速いです。
未だSWDレンズでは使えていないので、AFモーター自体の動きは変わらないと思うのですが、カメラが合焦しているかどうかを考える時間がほとんどないので、シャッターを半押しした瞬間にピタッ!と決まります。
また、11点AFの操作は若干の慣れは必要ですが、慣れてしまうととても使いやすく、今までのオリンパスのカメラにはないくらい信頼できるAFであると思います。

ただ、問題が一つ。
これは、オリンパスのショールームで触ったときにも感じた問題点なのですが、AFの精度が高く、しかもまじめに働きすぎるために、それによる弊害が…

たとえば、大きな前ボケを作って、その奥にある小さな被写体にピントを合わせたいという場合、通常のAFであれば無視されてしまうような前ボケの被写体にも敏感に反応してしまうため、AFのポイントを正確に被写体にあわせておかないと、ちょっとずれて前ボケの被写体の上でシャッターを半押ししようものなら、あっという間にアウトフォーカスして前ボケ被写体にピントが合ってしまいます。

これは、標準レンズであればAFポイントを常に被写体に合わせておくことはそれほど難しくはないので、問題にはならないのですが、望遠レンズで手持ちとなるとかなり問題が…

まあ、こういう環境の場合であれば、本来三脚を使うべきなので、面倒くさがらずに「三脚+ライブビューMF」の最強コンビ(…と個人的に私は感じてます…)にすればいいだけなのですが、動き物を撮るときにはちょっと…

贅沢な悩みとも言えなくもないのですが、AFの制御については「より正確に」動くことよりも、「より撮影者の意思どおりに」動くことの方が大事だと思いますので、制御アルゴリズムにもう少し寛容性を持たせてもよかったのかなあ…と感じます。

このあたりはキヤノンがとってもうまいように感じるんですよね~…

ちなみに、余談ですが、AFが撮影のための補助機能としか捉えていない私は、正確無比にAFが動作するよりも、精度はある程度で、きびきび動いてくれた方がいい、と思っています。
正確なピント合わせが必要かどうかは被写体によって変わってきますし、正確なピントが必要な場合であれば、オリンパスには「ライブビュー」という強力な武器が備わっていますので、そっちで合わせればいいだけの話なので…
当然、正確に合わせてくれるのならそれに越したことはないのですが…
それでも私は「絶対にピントを外したくない」写真については、AFは信用しないと思います。

ちょっと話がそれてしまいましたが、AFについてはそんな感じで、確かにすごいことはすごいのですが、課題も残るというところでしょうか。
このあたりはソフトウェア的な問題だと思うので、ファームアップでよくなってくれるといいのですけどね~…

続いてよく効くという手振れ補正ですが…
確かによく効きます。
ただ、常時ONのままでいいかというと、ちょっと考えた方がいいかも…
そんな印象を受けました。

効きは確かにすごくて、これは撮影領域をかなり広げられるのではないかと感じました。
今日の撮影では、焦点距離200mm(35mm換算400mm)でシャッタースピード1/40で且つ手持ちという無謀な撮影を試みてみたのですが…
パソコンに取り込んで等倍で確認しても、ブレは確認できませんでした…

念のために感度を上げ、絞りも開けてシャッタースピードを稼いだカットも保険として撮っておいたのですが、むしろこちらの方が被写界深度と高感度ノイズのためにぼやっとした印象で、正直ここまで使えるものだとは思ってもいませんでした。

ただ、必ずしも効果が出るというわけではないらしく、持つ手の震え方が悪いとぶれてしまう時もあります。
なので、必ず保険カットは撮っておいた方がよさそうです。

で、なんでそこまで優秀なのに常時ONは考えた方がいいのか、というと…
確かによく効きますし、かなりの低速シャッターでもブレは認められないのですが、しっかりと三脚に固定して、神経質なまでにブレを押さえ込んで撮影したときに撮れる「ゾクッとするほどシャープな写真」ではないのです。

よく、「三脚を使うと写真が変わる」と言われますが、がっちりした三脚にカメラを据えて、被写体にしっかりとピントを合わせ、ミラーアップして極限まで振動を抑えた状態で撮影すると、本当に驚くほどシャープな写真が撮れることがあります。
また、手持ちであったとしても、条件がしっかりとそろえば(きちんとカメラをホールドできて、且つシャッタースピードが上げられるとき)同様の仕上がりが可能です。
当然、そのためにはレンズもそれなりのものでなければならなかったり、光の当たり方とかも関係してくるので、どんな被写体でも必ず撮れるというものではないのですが…

ただ、手振れ補正をONにしていると、どうやらこういう仕上がりになりにくいようです。

今日の撮影でも、「これはいけてるだろう」と思ったカットは全滅(というと聞こえが悪いのですが…)…
このところ、そういうカットは大概当たっていたのですが、今日の撮影では全部外れてしまいました。(ブレと認められるほどのものではないので、決して使えないカットではないのですが…)

ようは、100点は取れるけれども100点以上は取れない…といったらいいのでしょうか…
写真としてはちゃんと仕上がっていますし、ましてやWEB上で見せたり、A3サイズくらいのプリントであれば全然問題ないレベルではあるのですが、撮った本人がびっくりするような仕上がりにはなりにくいというか…

もっとも、このあたりはもう少し使ってみないとわからない部分だとは思うのですが…

ちなみに、部屋の中でうちの猫たちを撮影するときにはとっても重宝しました。(笑)
条件さえそろえば、1秒間のレリーズでもぶれないほど…
これはすごいです…

全般的な操作性については、これまでのオリンパスのカメラの例に漏れず、とっても使いやすいです。
さすがにフラッグシップ機だけあって、設定項目の多さにはびっくりしましたが…

何よりも、露出補正がボタンを押さなくてもできるのはとっても快適!
「ボタン押しながらダイヤル」の操作も、慣れてしまえばどうということはないのですが、やっぱり直に操作できるというのはいいですね~…

それと、オリンパスのショールームで触ったときに気になった露出モード変更の操作ですが、やはりカスタム設定で押しながらでなくても切り替えることができました。
ダイヤルで直に切り替えられるE-410などのモデルに比べると使いづらさは感じるのですが、このあたりは慣れでカバーできそうです。

ちなみに、この露出モード変更については、Fnボタンにも割り当てることができるのですが、こちらには今後頻繁に使うであろうAFとMFの切り替えに割り当ててしまいました…
このあたりは使っていきながらどうするか決めようと思います。

気になったのは、液晶モニタの自動明るさ調整。
背面液晶の左上に照度センサが着いていて、環境光の明るさに応じて液晶の明るさが変わるというものなのですが、この機能はちょっと疑問が残ります。
普通に撮影した絵をプレビューするだけならいいのですが、レリーズ後に露出の具合を確認するときに、センサーの上が影になるとモニタの照度が下がってしまい、一瞬アンダー目の絵になっちゃったような錯覚に陥ります。
なので、この機能は早速OFFにしてしまいました。

これってデジカメの液晶に必要なんですかね…
確かに液晶の明るさが気になる夜景撮影とかでは便利かもしれないのですが、そもそも夜景撮るときは大抵の人は液晶の表示自体OFFにしてしまうと思いますし…
せめてプレビューのときだけ照度は一定にするとかにしてくれれば使える機能だと思うのですが…

続いて肝心の画質についてですが、絵の出方はE-410と同様の傾向かな…という印象です。
RAWで見てみると、色の出方とかはE-410を若干濃くしたような印象かな…という気がします。
E-410で話題になった白飛びについても、改善はされているようです。
ただ、ダイナミックレンジが劇的に広がったかというと、そんな印象は受けませんでした。

気になったのは、白飛びしにくくなった分、E-410で見られたような「白飛びするぎりぎりのところまで階調が粘る」という印象が、今日の撮影では確認できませんでした。

以前にお話したことがあるのですが、E-410は確かに白飛びしやすいのですが、その代わりに白飛びするぎりぎりまできれいに階調がでてくれます。
それはまさに「粘る」という印象で、撮影時にちゃんと工夫してあげれば、きれいな白の階調が楽しめ、モノクロ作品の素材としてとってもよかったのですが、今日の撮影の印象ではそれが見られませんでした。
むしろ、このあたりの出方はE-300に近い印象で、私はE-410のこのあたりの表現が好きだったので、ちょっと心配…

このあたりはもう少しカット数を稼がないと判断しづらいところですが、E-410で騒がれた白飛び問題を気にするあまり、もしかして元に戻しちゃったのかな…

特筆すべきは高感度ノイズで、これは確実に向上しています。
ISO400までなら確実に常用できますし、ISO800でも条件がそろえば充分に利用可能です。
さすがにISO1600まで行ってしまうと苦しいものがありますが、感覚的にE-410でのISO800よりもちょっとノイズが多いかな…程度です。

E-410までは、高感度ノイズが改善されているとはいうものの、正直どんぐりの背比べで、確かにJPEG撮りではE-300に比べて確実によくなってはいたのですが、RAWで見るとほとんど変わりはありませんでした。
ようは、これまではソフトウェア的な処理でこれらの問題を改善していただけだと思うのですが、E-3ではRAWの段階で確実に良くなっています。

これは、あまり期待していなかっただけに嬉しい誤算です。

フォーサーズではセンサーサイズの限界から、どうしても高感度での撮影が他社に比べて苦しいところではあるのですが、「がんばればできるんじゃん!!」という感じです。(笑)

全く同じフォーマット、全く同じ構造のLiveMOSでここまで向上できるのですから、今後技術が進んでいけば、今のEOS 1D MarkⅢ並に高感度に強いセンサーも可能なのでは…と思えてしまいました。
もっとも、その頃は他社もそれ以上に高感度に強いセンサーを開発しているとは思うのですが…
すでにD3ではISO6400なんて言ってますし…

それと、かなり感覚的な部分なのですが、E-410に比べて、RAWデータの密度というか、情報量が多いように感じます。
APS-Cサイズほどではないのですが、パラメータをいじっていて余裕を感じるというか…
当然、JPEGに落としてしまえば変わりはないのですが、この辺りを見てもかなりセンサーの改善は進んでいるのではないでしょうか。

そもそも、センサーについては他社に対して不利なフォーサーズですが、レンズについては圧倒的な強みがありますので、これでセンサーも向上したとなればかなり期待できるかもしれません。

最後に総括として、やっぱりE-3はいいカメラです。
基礎体力が付いたというか、E-410では撮影者が相当な部分を腕でカバーしなければならないところを、かなりの部分でカメラ自信がカバーしてくれるので、撮影がとっても快適です。
なので、ある程度カメラの知識のある方なら誰にでもお勧めできますし、買って損はないと思います。

ただ、今日一日使って感じたのは、面白いことに、あらためて「E-410もいいカメラだな…」ということ…

カメラそのものの実力では圧倒的にE-3の方が上です。
これはカタログスペックを見ればわかることですし、誰の目にも明らかだと思います。
じゃあ、なんでE-3の総括が「E-410はいいカメラ」なのかというと…
結局はカメラは性能だけでは評価できない…というところでしょうか…

E-3はどちらかというと、気合を入れて撮影に臨むときに強い見方になってくれるカメラです。
しかし、高性能であるが故に、どうしても手にしたときに気負いすぎてしまうきらいがあります。
対してE-410は、AFはそこそこ、測距点も3点、手振れ補正もなければ連射も遅い。
でも、その分気負うことなく持ち出せますし、撮影のリズムもとてもゆったりしています。

これってある意味、とっても贅沢なことのような気がするんですよね~…

今のカメラって、入門機から超高級機まで、限られたコストの中で最大限スペックを追い求める傾向にあると思うのですが、そうした傾向に対するアンチテーゼとも取れるE-410のコンセプトは、圧倒的なスペックを誇るE-3を手にしてあらためて優れたコンセプトであることを感じました。

ということで、なんだか結局E-410の話になってしまいましたが、重ね重ねE-3はいいカメラです。
ただ、E-410とは明確にコンセプトが違うため、E-410の代わりにはなりえないというところでしょうか。

で、最後の最後に一つだけ大きな問題点が…
上記のことから、E-3がもう一台欲しくなってしまいました…
ようは、E-410とはあまりにもコンセプトが違うために、E-410はE-410だけで(あるいはE-330とコンビで)使いたい。
となると、E-3で撮影に臨むときは、サブもE-3で固めたいという欲望が…

これはオリンパスにクレームをつけたくなるくらい大きな問題です。(笑)

by ki_ex | 2007-12-02 01:46 | 名所・旧跡 | Trackback | Comments(2)

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Commented by magmag-shashinkan at 2007-12-02 17:11
ki_ex さん、こんばんは。
今日は早めに遊びに来てしまいました(*^m^*)
スキンが白地になってからの過去写真をじっくり観てみたり...
そして、白地スキンでも、あの高架橋の写真は、やっぱり素敵に心にざわめきをもたらせてくれました(感動)。

このお写真に写っている像は馬ですよね?
なんかすっごく聳え立っているようにも見えて、昔、小さな頃に父に連れられて行った国立科学博物館で見た恐竜の骨格標本のようにも見えるのです(笑)。まだ幼児の頃でしたから、恐竜の標本をこんな風に見上げてみたようなそんな錯覚を覚えました。
真っ黄色な紅葉と赤褐色の紅葉の木と青い空の対比の面白さ。
楽しくそして美しいな~と堪能させていただきました♪

そうそう、コメントの最後のトコロ、思わず笑っちゃいました(笑)。オリンパスもそんなクレームなら大歓迎かもしれませんね!
Commented by ki_ex at 2007-12-02 22:59
>MAGさん
こんばんわ。
それと、いつも見に来ていただきありがとうございます。

写真は自宅近くにある馬頭観音にあった銅像ですので、紛れもなく馬です。(笑)
恐竜の骨格標本、私も見に行きましたよ~
国立科学博物館だったかどうかは記憶にないのですが…
でも、口をあんぐり開けて上を見上げて、「すごいな~…」と迫力に圧倒されていたのはよく覚えています。
確かにあのときの感覚に似ているかもしれないですね~

ちなみに、この写真を撮るときはほとんど垂直に上を見上げたような格好で撮ってました。
ちょっと首が痛くなりました…(笑)

オリンパスへのクレームは…もうメーカーの謀略としか思えないですよね~…(笑)
その謀略に乗せられている自分が一番いけないのですが…(ーー;)