笑顔

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OLYMPUS C-3100 ZOOM



シャッタースピード 1/200
絞り F2.8
撮影モード プログラム
露出補正値 ±0.0EV
感度 ISO100
焦点距離 19.1mm(35mm換算115.2mm)
測光方式 評価測光
記録方式 JPEG
現像処理 SILKYPIX Developer Studio 3.0(JPEG現像)
WEB最適化処理 Photoshop Elements 5.0


今日、4月20日は故・加藤大治郎選手の命日です。
ということで、彼を偲んで、2002年のツインリンクもてぎで開催されたHRCファン感謝祭でのひとこまを選びました。

加藤大治郎をご存じない方に、簡単にご説明させていただくと、二輪ロードレースの最高峰、世界グランプリの元250ccチャンピョンであり、更にその上のクラス、最高峰の中の最高峰であるMotoGPクラスに参戦中、志半ばでレース中の事故によりこの世を去った、日本を代表する名ライダーです。

日本では二輪ロードレースの知名度が低いために、彼の名前を知らない方も多いと思うのですが、モータースポーツがサッカーと並ぶメジャースポーツとして認知されているヨーロッパでは、「知っている日本人の名前を言ってください」というと、サッカーの中田選手よりも先に彼の名前が上がるほど、むしろ日本よりもヨーロッパで絶大な人気を誇ったライダーでした。

彼のライディングは、基本に忠実でありながら臨機応変、繊細でありながらアグレッシブで、どのバイクに乗っても速いといわれ、ライディングスタイルの美しさは未だ語り草になっています。
それでいて、レースを終えると、彼が危険と隣り合わせのバイクライダーであることを忘れさせてしまうほど人懐っこい笑顔で、大ちゃんの愛称で親しまれ、日本だけでなく世界中のファンから愛されていました。

MotoGPクラスからステップアップした2002年、マシンハンデもあり、なかなか実力を発揮できなかったのですが、そのハンデも解消され、いよいよ巻き返しの年と誰もが期待していた2003年、鈴鹿サーキットで開催された開幕戦日本グランプリ決勝。
3周目のシケイン手前の130Rでバイクコントロールを失い、タイヤバリアに激突、2週間もの間、世界中の人たちが回復を祈る中、息を引き取ります。

私達夫婦は、そのレースを彼を応援するために観戦していました。
事故の瞬間、シケインで横たわる彼の姿がスクリーンに映し出されたときの異様な感覚は今でも覚えています。

この写真を撮影した時が彼と間近でお会いできたときだったのですが、「どこにあんなパワーがあるのか」と思うほど小柄で、とても優しい笑顔を見せる好青年でした。
それだけに、何とか回復して欲しいと祈るような思いで2週間を過ごしたのですが、その願いはかなうことはありませんでした。

当事の世界チャンピョン、ヴァレンティーノ・ロッシをもってして、「自分のチャンピョンシップを脅かすライダーの一人」と名指しされるほどの実力の持ち主。
日本の二輪ロードレース界の悲願である、最高峰クラスチャンピョンも夢ではないと言われていただけに、彼の死は4年経った今でも悔やまれてなりません。
そして、何よりも、あののほほんとした笑顔が見られないことが、本当に残念でなりません。

by ki_ex | 2007-04-20 05:40 | サーキット | Comments(2)

Commented by wind-ran at 2007-04-21 07:06
レースの世界は本当に危険と隣りあわせなのですよね。
すばらしい選手も一瞬の不注意や偶然で命を落としてしまう。でもその恐怖を
乗り越えているからこそ見ているものにもエネルギーを感じられるのだろうなと思います。
ご冥福をおいのりします。
Commented by ki_ex at 2007-04-21 08:17
>Fu-ranさん
ありがとうございます。
彼らは危険と隣り合わせだからこそ、安全に対して神経質なほど気を使っています。
それでもこういう事故が起こってしまう…
なぜ彼が死ななければならなかったのか、そのことを考えると未だに胸を締め付けられます。
本当に残念でなりません。