睡蓮

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OLYMPUS E-410 & ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5



シャッタースピード 1/320
絞り F4.5
撮影モード 絞り優先
露出補正値 +0.7EV
感度 ISO100
焦点距離 200mm(35mm換算50mm)
測光方式 評価測光
記録方式 RAW
現像処理 SILKYPIX Developer Studio 3.0
WEB最適化処理 Photoshop Elements 5.0


通勤途中の池に咲いていて、前々から気になっていた睡蓮をようやく撮ることができました。
でも、先日までの強風で葉がめくれ上がってしまってちょっと可哀想な状態でした…

きれいだったうちに撮っておいてあげればよかった…

SILKYPIXがE-410に対応したので、ようやくE-300との仕上がりの違いが見えてきました。
結論からお話しすると、E-410はカメラ任せの出力でも好結果が得られやすい代わりに、色調の調整が思い切ってできなくなるのと、露出の決定はE-300に比べてシビアに行う必要があるように感じました。

まず、色についてですが、カメラ自体の進化の結果なのか、撮像素子がフルフレームCCDからLiveMOSに変わっているためか、(たぶん両方だと思うのですが…)ちょっと派手目ながら雑味のない素直できれいな色が忠実に再現されます。
よく言われる「誰が見てもきれいな発色」というやつで、このため、SILKYなどのRAW現像ソフトで下手にいじらなくても、カメラ設定の出力のままで充分に好結果が得られます。
当然、更によい結果を得ようとすれば、いろいろといじくって追い込んでいく必要があるのですが、これならわざわざRAWで保存しなくても、JPEGでPhotoshopなどのレタッチソフトで微調整するだけで充分にきれいな仕上がりになるかもしれません。(私の場合、RAW現像そのものを楽しんでるので、相変わらずRAWですが…)

ただし、初めから発色が良いだけに、思い切ってパラメータをいじるとかえって色のバランスを崩してしまうため、E-300のようにいじればいじるほど好結果となっていく楽しみというのはあまりないように感じます。
E-300の場合、露出や光線状態によって色がくすんでしまったり、色転びしたりするので、SILKYの豊富なパラメータを駆使して調整することで、徐々に良くなっていくのが楽しかったりするのですが、E-410の場合、優等生過ぎてこの辺りの楽しみはスポイルされているように感じます。
もっとも、これは逆にいいことなのですが…
ちょっと寂しかったりします…

それと、OLYMPUS Studioで現像処理していた頃から気になっていたのですが、ダイナミックレンジはE-300に比べてやっぱり狭いように感じます。
オリスタを使用していたとき、「白飛びの限界が早い」というようなことをご報告したかもしれませんが、これはやはりSILKYでも変わりませんでした。
SILKYには「ハイライトコントローラ」なる優れた機能があるため、これを使えばもしかしたら白飛び部分の階調が復活するのでは…と淡い期待を抱いていたのですが、やはり無理でした。

ただ、面白いのは、ただ単純にダイナミックレンジが狭くなっただけではないようで、白飛びの限界が早い分、白飛びするまでの階調の粘りがあるように感じられます。
このため、E-300では白飛びを警戒しすぎて露出をアンダー気味にすると、色がくすんだり、白がグレーになってしまったりするのですが、E-410では、ちょっとアンダー気味にしても、このようなことが発生しません。
また、E-300に比べて暗部ノイズがかなり減っているので、露出をあわせる際はE-300よりも若干アンダー目にすると好結果が得られるようです。

それでもやっぱりダイナミックレンジの狭さは否めないので、高コントラストの被写体では露出の決定にちょっと悩まされます。
この辺りはもう少し研究する必要があるかもしれません。

ということで、やはりというかなんというか、最新のE-410でも一長一短はあり、全てにおいてE-300を凌駕するというわけにはいかないのかな…というのが比べてみての感想です。
返ってE-300のよさを再認識するような場面もあり、しばらくは手離せなくなってしまいました。

ただ、あの軽いボディとライブビューの利便性はどうがんばってもE-300では得られない利点ですので、お互いの利点を活かしつつ、うまく付き合っていきたいと思います。

by ki_ex | 2007-05-13 00:38 | | Comments(0)