シルエット

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OLYMPUS E-410 & ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5



シャッタースピード 1/500
絞り F6.3
撮影モード 絞り優先
露出補正値 +0.3EV
感度 ISO100
焦点距離 130mm(35mm換算260mm)
測光方式 評価測光
記録方式 RAW
現像処理 SILKYPIX Developer Studio 3.0
WEB最適化処理 Photoshop Elements 6.0


療養中にリハビリのため撮影した写真です。(笑)

ネットを散策していてふと感じたのですが、デジタルになってからの特徴として、どうやら被写界深度について誤解されている方が多いような気がします。
ということで、今日はちょっと被写界深度について…

まあ、あくまでも私のこれまでの経験と知識に基づいての話なので、一部正確さを欠くところもあるかもしれないですが、ご了承ください。

被写界深度に関する話題でよく目にするのが、「フルサイズは被写界深度が浅いから気を付けろ」というもの。
確かにある部分合ってはいるのですが、これをその言葉通りに受けて「フルサイズ=被写界深度が浅い」と捉えてしまうと間違えが生じます。
というのも、実はこの言葉の前には「同じ画角、同じ撮影距離(撮影倍率)、同じF値の場合」という前置きが隠されているからです。

たとえば、フルサイズで焦点距離50mm、F値1.4で1m先の被写体にピントを合わせた場合と、フォーサーズで焦点距離25mm、F値1.4で1m先の被写体にピントを合わせた場合では、フルサイズの方が被写界深度は浅くなります。
これが先に述べた「同じ画角(縦横比が違うので厳密には同じではないのですが…)、同じ撮影距離、同じF値」の条件が揃った場合の例です。

では、フルサイズで焦点距離50mm、F値1.4で1m先の被写体にピントを合わせた場合と、フォーサーズで焦点距離50mm、F値1.4で1m先の被写体にピントを合わせた場合とで比べた場合どうなるか…
じつはこれ、違うのは画面上に収められる背景の範囲のみで、被写界深度については理論上同一になります。

レンズの構造を知っている人からしたら「そんな当たり前のことを…」と思われてしまうようなことですが、意外とこの仕組みを見逃している人が多いような気がしたので、ちょっと講釈たれてみました。(笑)

なので、たまに被写界深度の深さを推し量るために開放F値を35mm換算する人を見かけますが、この推し量り方は返って誤解を招きそうな気がします。
ようは、フォーサーズの50mmの絵は、フルサイズの50mmで撮った絵をトリミングしたような形になるので、被写界深度を推し量るのであれば、換算しないそのままの焦点距離、そのままのF値で、そういうレンズで撮った写真をトリミングしたときの状況を想像した方が一番近いのかなあ…という気がします。

もっとも、私の感覚だとトリミングしたときの絵といわれても頭の中だけではなかなか想像しきれないので、実際に撮って見るか、せめてファインダーを覗いて確認してみる、というのが一番手っ取り早いような気がしますが…

ということで、じゃあ結局何なんだというと、「フルサイズは被写界深度が浅い」のではなくて、正確には「フルサイズは被写界深度が浅い絵になりやすい」という捉え方が一番なのかなあ…と…

なんか、結局まとまらない文章になってしまいましたね…

by ki_ex | 2008-01-12 02:11 | 自然 | Comments(2)

Commented by kohkyukun at 2008-01-12 22:47
こんばんは。
>フルサイズの50mmで撮った絵をトリミングしたような形
とても分かりやすい説明です。
私も勘違い野郎にならないように勉強せねば!
Commented by ki_ex at 2008-01-13 00:12
>kohkyukunさん
考えれば考えるほど難しいんですけどね…(^^ゞ
結局のところ、自分で撮ってみたときの感覚が一番正しいんだと思います。
理論で写真撮るわけではないですし。^^